舞台「銀行強盗前夜」

銀行強盗前夜やっと見れました。
DVDが出てるのを知らなくて今更になりましたが…。
コメディでもありミステリーでもあり
最終的にはハートフルな感じの素敵なお話で
何よりもごーきの演じているキャラクターがめちゃくちゃかわいい。
ひきこもりでコミュ障で純粋な子と、
いままで見た中でも珍しいタイプの役で
強いて言うなら事件15の涼くんに雰囲気は似てるかも。


以下あらすじ感想
ネタバレありなので視聴予定の方は注意


▼公式あらすじ
インターネットの掲示板に書かれた
「一緒に銀行強盗しませんか」に集まる見ず知らずの男たち。
意気揚々と強盗の計画を立てるも
予期せぬ事件や招かざれる訪問者の登場で
銀行強盗どころではなくなっていく。
果たして男たちは自分の目的のために
無事に銀行強盗を果たすことができるのか…!?

▼ネタバレありおおすじ
舞台は発起人であるマスターの経営する地下のバー。
インターネット掲示板の「一緒に銀行強盗しませんか」という書き込みに
中年の男、ナルシスト、携帯をしきりに気にする青年
人形を片手にはめた少年、発起人のバーのマスター
という5人の男が集まります。
何故見ず知らずの人を集めたかと問われマスターは
「知らない人達の方が一人が捕まったとしても
みんな素性を知らないから口を割り用がない」と話す。
確かに合理的だと納得するメンバー。そして各々呼びやすいように
ニックネームを決めこの計画に参加した理由を話していきます。

・中年の男＝スタローン
ゲイで好きな男に愛してもらいたい。
・ナルシスト＝ジョニー
刺激が欲しいから。
・携帯を持つ青年＝トム
結婚詐欺師。潮時を感じて田舎に帰って親孝行するために
・人形の少年＝スペンサー(ごーきの役)
何かを自分の力で成し遂げてみたかった。それがたとえ悪い事だったとしても。
・発起人のマスター＝エリック
身寄りのない友人が病気だった。手術をするのに5000万必要。

そして計画を立てていくメンバーなのですがここで大きなハプニングが。
強盗に使うモデルガンを各々手に取り弄っている最中に停電がおき一発の銃声。
電気がつくとなんとジョニーが腹に弾丸を受けて死んでいます。
なんで本物が入ってるんだと慌てるメンバーに
スタローンがジョニーの懐を探るとそこからはなんと警察手帳が出てきました。
ジョニーは掲示板を見て潜入していた刑事だったのです。
停電の内に本当にモデルガンか自らの腹で試そうとしたジョニーは
自らの持っていた拳銃で撃ってしまったというのが真相でした。
自分たちの計画が警察にばれていると焦るメンバーのもとに
招かざれる訪問者の泥酔したモデルと巡回中の警察官がやってきます。
ジョニーが死んでいることが分かればすぐにでも
メンバーは捕まってしまうという絶体絶命のピンチ。
スペンサーが機転を利かせ死んだジョニーに腹話術で声をあてることで
2人の訪問者はそれぞれ帰っていきどうにかピンチを脱します。
腹話術に関心するメンバーたち。
プロになれ、ギラギラの衣装でも着て、浅草の寄席にでも出ればいい
君ならできるとスペンサーを励まします。
それでも問題は山積みです。ジョニーは死んでいるんですから。
ここで発起人であるエリックが皆さんは逃げてくださいと告げます。
「僕には待ってる人はいない、引きこもりで友達もいない。」
自分は帰らないと言うスペンサーにエリックが「僕が友達になると」言います。
そこに響くパトカーのサイレン。スペンサーを連れ逃げようとする二人。
スペンサーはつれていかれる中残るエリックに本名を告げます。
そして友達になってくれるなら君の本当の名前も教えてくれと。
しかしそれにエリックは「僕の名前はエリックだよ、スペンサー。」と
告げるのでした。

三人が立ち去った後ジョニーの横で黄昏るエリック
エリックが手を掲げ指を鳴らすとサイレンの音が止み
死んでいたはずのジョニーがおきあがりました。
実はこの銀行強盗計画、すべて彼を立ち直らせるための芝居だったのです。
スペンサー以外の登場人物は全員彼の祖母から依頼を受けた「立ち直らせ屋」
彼に自信をつけて社会復帰させようとい更生プロジェクトでした。
社長であるエリックは語ります
「この仕事に誇りを持っているけれど、
立ち直らせた本人と会えないのは寂しい」と
終わった後もこれが芝居だったと本人にばれてはいけないのです。

場所は変わって数年後
人形を持ったスペンサーがあの時メンバーが言ったように
ギラギラの衣装を着てプロとして浅草のステージに立っていました。
人形がスペンサーに問いかけます「君の名前なんだったっけ」と
それにスペンサーは
「僕の名前はエリック、エリックだよスペンサー」と人形に返すと
人形とスペンサーのやり取りに会場には笑い声が響きます。
一番後ろの席でひっそりと見守っていたエリックは
立派になったスペンサーの姿に微笑み、1人立ち去って行くのでした。


▼感想
笑あり、涙ありのめちゃくちゃいい作品でした。
それぞれのキャラクターが立っていてわかりやすく
最後のどんでん返しにリアルにﾏｼﾞｶｰｰって言いましたマジで。
実際にあったらめちゃくちゃ不謹慎なのですがジョニーの遺体で腹話術する
スペンサーことごーきがほんとうに上手ですごい面白い。
ジョニーの身体を操りながら後ろで本当に声をだしてるんですよ。
スペンサーは声の細い気弱な少年で、ジョニーはナルシスト
本当に真逆なキャラクターを声で演じ分けてて本当に上手いわ…と。
叫びの演技も泣きの演技もあってオタク的には大満足。
両親が喧嘩別れしていて喧嘩姿を見るのがトラウマになっている
という設定があるのですが、喧嘩するメンバーに怯え震えながら絶叫する
というお芝居が痛々しくてほんとしんどい。最高。

ゲストの女性が3人いらっしゃったのでDVDも3本あるのですが
全部特典映像が違うらしく…、
私の見た物は稽古場で誕生日祝ってもらってましたｶﾜｲｲ。
趣味は家族でするドンジャラだそうです。